管理人Jです。
皆様は、はじめの一歩という漫画をご存知ですか?
不器用ながらも愚直に前に出て自慢の強打を振り回す主人公「幕の内一歩」を中心に描くボクシング漫画です。
真面目で決して派手なタイプではないが、ひとたび試合となれば打たれても打たれてもどんな逆境をもはね返してKOの山を築く一歩、実はその幕の内一歩によく似たボクサーがいます。
たぶん他のチャンプたちより注目度が低いので知らない方も多いでしょうが、それが元WBCスーパーフェザー級のチャンピオンの三浦隆司選手です。

なぜ「元」がついてるのかと言うとまぁもちろん負けたからなのですが、先日の日本時間の22日、ラスベガスで行われた試合で無敗の挑戦者であるWBC1位のバルガスと大激闘の末に負けたんです。
アメリカの有料放送であるPPV、日本人としては初めてのPPV放送でラスベガスの大会場、注目が集まる興業のセミファイナルでの大抜擢、三浦にとっては気負うものがあったのでしょう。
1Rであわやダウンの大ピンチも、それを立て直し8Rまでには三浦のポイントが優勢となりました。
8Rの終了間際に三浦のラッシュがバルガスを攻め立て、レフェリーが間に入った時には私も両手を上げて喜んだのですが、実はゴングが鳴っていたという落ちで、私テレビ観戦で初めてゴングの音が聞こえない位熱狂していました。
9R、まとめてパンチをもらい、恐らく意識は飛んでいたのでしょうが、よろけながらも立ち上がり「俺は大丈夫!まだやれる!」とばかりに両手を高く上げて続行をアピールも、その後のパンチを貰った所でレフェリーストップ。
負けはしましたが真に大激闘の文字が当てはまる試合でした。
私までどっと疲れてしまってその後のメインの試合なんて頭に入ってません。
この試合はその位熱くエキサイティングな試合でした。
三浦の試合を見るようになったのは、2011年1月の内山高志との一戦。
内山からダウンを奪いながらも、その後の内山のパンチで目を塞がれ多くのパンチを浴びレフェリーストップされた試合で、コーナーポストで涙を流す姿が印象的でした。
その後奮起し、敵地でのタイトルマッチなどを経てWBC王者として4度の防衛戦のうち3KOを築いてきました。
出来もしないことをパフォーマンスだとばかりに声高らかに言うボクサーもいましたが、三浦はまさに逆のタイプで寡黙な男。
そのせいか一般の方からの知名度は低く、他王者の様にバラエティ番組等で姿を見る機会はありませんが、日本が誇る偉大なボクサーです。
試合前は一歩の様に飾らない三浦。
試合中は一歩の様にパンチをもらうけど、一歩の様に「ゴチンッ」とパンチを当てる三浦。
普段は地味な三浦だけど、試合は派手でスリリングで面白い。
私はそんな三浦隆司が大好きです。
だから、お願いだから現役を続けてまたベルトを腰に巻いてほしい。
そしてまたラスベガスのリングに立ってほしい。
僕はそう願ってやまないのです。
三浦隆司VSフランシスコ・バルガス 試合の動画